旅行記1 平成22年4月11日(日)
三ヶ根山へいきました。
三ヶ根山は、愛知県三河湾に面した標高320メートルの小さな山です。
山頂付近にある殉国七士廟をめざして。
殉国七士廟 | |
墓域の入り口には、大きな門柱がありました。 内閣総理大臣 岸信介と刻まれてゐます。 |
|
殉国七士廟由来 東条英機(元陸軍大将)武藤章(元陸軍中将) 松井石根(元陸軍大将)木村兵太郎(元陸軍大将) 土肥原賢二(元陸軍大将)広田弘毅(元総理大臣) 板垣征四郎(元陸軍大将) 昭和二十年八月十五日に終戦となつた太平洋戦争(大東亜戦争)の責を問い、アメリカ、中国、イギリス、ソビエト、オーストラリア、カナダ、フランス、インド、ニュージーランド、フィリピン、オランダの十一カ国は極東国際軍事裁判を開き、事後法により審判し、票決によつて右七名に対し絞首刑を決定し、昭和二十三年十二月二十三日未明前記A級戦犯七名の絞首刑が執行されたのである。(以下略) |
|
墓碑には「殉国七士墓」とあります。 七名の遺体は横浜市西区久保山の市営火葬場で火葬に付されました。米軍は遺体も遺骨も遺族に引き渡さない方針でした。太平洋に遺棄されました。ですが、国内には三か所に墓碑が建立されてゐます。米軍の監視を潜って遺骨の一部を火葬場長や住職らの努力で奪還したのです。 一つは熱海市にある伊豆山の興亜観音の観音堂、一つは愛知県幡豆群幡豆町の三ケ根山の山頂付近、一つは長野市の私邸敷地内。 きれいに清掃され整つた墓域でした。 |
|
「殉国七士墓」を囲むやうにして、百余りの慰霊碑がたてられてゐました。 | |
グリーンホテル三ヶ根 | |
三ヶ根山にグリーンホテルはあります。 これ(写真左)はホテルの入り口にあり、以下の文章が刻まれてゐました。 天皇皇后両陛下は昭和五十四年五月二十六日第三十回全国植樹祭に御臨場のため本県に行幸啓の砌グリーンホテル三ケ根にご宿泊されました 続いて皇太子妃美智子殿下も紀宮清子内親王殿下御同伴にて昭和五十四年十一月八日県内社会見学に行啓され当館に御宿泊されました 重々の光栄に浴したことを記念するため茲に檜と花の木を植樹し副碑を建立した |
|
「殉国七士墓」との間は500メートルほどでせうか。 昭和五十四年五月二十六日、天皇皇后陛下はこのホテルに御宿泊されました。 翌日の植樹祭は、愛知県西加茂郡豊田町西中山地内でした。 植樹祭の開会は午前十時。 出発は早朝です。 職員の二人が両陛下をご案内するためにお部屋に出向きました。職員は息をのみました。 両陛下は直立したまま殉国七士墓と慰霊碑群に対して正対されてゐたのです。時間にして二十分ほどのやうでした。 植樹祭の会場から遠い三ケ根のホテルに御宿泊されたのは陛下の強い希望があつたからだといひます。 この前年、昭和五十三年に「A級戦犯」が靖国神社に合祀されてゐます。 マスコミは騒ぎたて、陛下の参拝は叶わぬ状態の年でした。 |
|